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なにもせずにカネをもらうのでは、受け取る側の体面上問題があり、プライドが許さないということだ。
こうした問題があることは事実である。
そのために資源の浪費という多大のコストを支払っていることを忘れてはならない。
また、給付に限度を設けるのは政治の役割であるし、体面の問題は給付方法を工夫することで解決できる。
以上のように、格差問題に対処するには、事業を補助するのでなく、個人に対する直接の給付によるべきである。
したがって、補助は、事業者や供給者に与えられてはならず、住民や消費者に直接与えられなければならない。
道路建設で問題なのは、道路の建設業者がまず収入を得ることだ。
日本の農業政策で問題なのは、農業生産に補助が与えられることだ(この場合は、事業者としての農業生産者と生活者としての農家は一致している。
生産活動が補助されることが問題なのだ)。
事業者に補助が地方分権とはどういうことか地域住民に補助を与えるには、さまざまな方法がある。
直接に給付金を支出してもよいし、所得税で措置することも考えられる。
後者の場合には、地域所得が一定以下の地域の住民に対して、所得税で「地域控除」を認めるのである。
与えられるために、前記のような資源のムダづかいが発生するのである。
以上で述べたことは、地方財政問題の根本にもかかわっている。
「ふるさと納税制度」においても、「法人税の見直し」においても、財政力が弱い地方政府の収入を増やすことが目的とされている。
地方政府は行政サービスの生産者であるから、「生産者や事業者への補助」にほかならない。
税収が増えた地方政府は、その税収をムダな支出に使ってしまう可能性が高い。
実際、日本の地方都市を訪れてどこでも感じることは、地方政府の庁舎や公民館、文化センターなどの建物が異常と言えるほどに豪華であることだ。
公共的建築物だけが堂々としており、その周囲の町並みの寂れ方と際立った対比を示している。
地方政府の税収が増えれば、こうしたムダづかいが助長される危険がある。
地方政府の収入をいかに増やしたところで、住民の所得水準には影響が及ばない可能性が強いのである。
したがって、地域間所得格差解消のためには、補助は直接に地域住民に与えられなければならない。
地域間格差是正策の基本はここにあるべきだが、最近の地方財政の議論では、この視点がまったく欠けている。
これによって、さまざまな問題に対処できる。
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